監修:聖マリアンナ医科大学小児科学 名誉教授 瀧 正志 先生
血友病は、血液が固まり、止血するのに必要な血液中のたんぱく質(血液凝固因子)が欠乏している、あるいははたらきが低下しているために、出血すると血が止まりにくくなる病気です。血友病の約70%は親からの遺伝によるもので、残りの30%は家族歴のない突然変異によるものと推定されています。
血液は“流れる臓器”ともいわれ、からだにとってきわめて重要ないくつかのはたらきがあります。その1つに、けがなどでできた傷口を補修し、出血を止める働きがあります(止血)。止血は、血小板と血漿中に含まれる多くの凝固因子(血液が凝固するために必要なたん白質)がそれぞれ複雑なはたらきを示すことで起こります。
出血すると、はじめは血小板のはたらきで止血しますが、血小板だけでは止血が難しく、凝固因子のはたらきにより血液がしっかりと固まり止血します。
血友病には、血友病Aと血友病Bがあります。
血友病A | 凝固因子の第VIII因子が欠乏あるいは機能低下が原因。 |
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血友病B | 第IX因子が欠乏あるいは機能低下が原因。 |
血友病Aは血友病Bよりも患者さんの数が多く、血友病全体の80~85%を占めています。
※一部を除き、数字、組織名、所属、肩書等の情報は2024年10月時点の情報です。
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