監修:聖マリアンナ医科大学小児科学 名誉教授 瀧 正志 先生
血友病の検査は、凝固因子の活性を調べる検査が代表的です。血液凝固因子の働き(活性)は、正常な人の血漿中の第VIII因子または第IX因子の活性を100%とし、患者さんの活性が40%未満の場合に血友病と診断されます。ただし、第VIII因子活性の低下がみられた場合にはフォンヴィレブランド因子に異常がないことを確認する必要があります。
また、凝固因子活性の程度によって、血友病の重症度が判定されます。
血友病の重症度
重 症:凝固因子活性トラフ値*1が1%未満
中等症:凝固因子活性トラフ値が1%以上5%未満
軽 症:凝固因子活性トラフ値が5%以上*2
*1 複数回検査を行った時の最低値
*2 上限は40%とする※
血友病の重症度は凝固因子レベルで定義されるもので、出血頻度や関節症の重症度とは必ずしも一致しない。
※White GC II, Rossendaal F, Aledort LM et al.:Definitions in
hemophilia. Recommendation of the scientific subcommittee on factor
VIII and factor IX of the Scientific and Standardization Committee of
the International Society on Thrombosis and Haemostasis. Thromb
Haemost 85:560, 2001.
※一部を除き、数字、組織名、所属、肩書等の情報は2024年10月時点の情報です。
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