監修:聖マリアンナ医科大学小児科学 名誉教授 瀧 正志 先生
血友病の原因は、遺伝によるものが約7割、突然変異によるものが約3割と推定されています。遺伝はX連鎖性劣性遺伝といいます。
女性はX染色体を2本持ち、男性はX染色体を1本とY染色体を1本持っています。
X連鎖性とは、変異遺伝子がX染色体の1本に乗っているものを指します。
血友病もX連鎖性であり、男性はX染色体を1本しか持っていないため、X染色体に変異がある場合、必ず血友病を発症します。女性は、血友病の原因となる遺伝子は持っているものの、発症しない「保因者」となると考えられてきました。しかしながら、最近の報告によると過多月経や手術や抜歯等の止血困難を認めることも少なくはなく、血友病患者と同じように関節出血を認めることさえあります※1。
2022年現在、世界中の患者さんは約280,000人と推定されています※2。
日本では、2024年現在、血友病Aの患者さんは5,869人、血友病Bの患者さんは1,318人となっています※3。
※1 Plug I , et al.: Bleeding
in carriers of hemophilia .Blood. 2006;108:52-56.
※2 Report on
the Annual Global Survey 2022.
※3 血液凝固異常症全国調査 令和五年度報告書 P.3
※一部を除き、数字、組織名、所属、肩書等の情報は2024年10月時点の情報です。
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